最終更新:2026-07-20

📚 この記事は、警察庁・各都道府県警察・e-Govの法令など公的な一次情報にもとづき、航路編集部が内容を確認しています。

無事に古物商許可が下りると、いよいよ営業のスタートです。ただ、許可証を受け取ったらすぐ売買を始めてよいわけではなく、その前に整えておくべき実務がいくつかあります。ここでは、営業を始める前に確認しておきたいことを、チェックリストの形で順に整理します。取得までの流れをもう一度確認したい方は、先に取り方 完全ガイドもご覧ください。

① 標識(プレート)を作って掲示する

古物商は、営業所の見やすい場所に標識(プレート)を掲示する義務があります。仕様は法令で決まっており、縦8cm×横16cm、紺色地に白文字で、金属やプラスチックなどの素材で作成します。記載は、上段に許可番号、中央に取扱う区分と「商」、下段に氏名または商号を入れる形が基本です。掲示していないと指導の対象になり得るため、営業開始前に必ず用意しておきましょう。標識の記載例や作り方は古物台帳とプレートのページで詳しく解説しています。

② 古物台帳を準備する

古物商には、取引の内容を記録する古物台帳の備付けが義務づけられています。記録する項目は、取引年月日・品目や数量・特徴・相手方の住所氏名職業年齢・確認方法・代金など。紙の帳簿でも電子的な記録でも構いません。営業を始めてから慌てないよう、記録の様式を先に用意しておくと安心です。

記録は原則として1回1万円以上の取引が対象ですが、バイク(部品含む)・家庭用ゲームソフト・CD/DVD等・書籍は1万円未満でも記録と本人確認が必要です。台帳は最終記載日から3年間保存します。

③ 取引時の本人確認の手順を決めておく

古物の買い受け等にあたっては、相手方の本人確認を行う必要があります。運転免許証などで氏名・住所・年齢を確認し、その方法を台帳に記録します。どの場面で、どの書類で確認するのかを、営業を始める前に自分なりの手順として決めておくと、実際の取引でスムーズです。品目によって注意点が変わるため、扱うジャンルの記事もあわせて確認しておきましょう。

2025年10月1日施行の規則改正により、エアコン室外機・電気温水機器のヒートポンプ(室外機)・電線(LAN・TV・延長・充電ケーブル等は除く)・金属製グレーチングは、1万円未満でも本人確認が必要な品目に追加されています。該当品目を扱う場合はご注意ください。

④ ネットで取引するならURLの届出をする

ホームページやネットショップ、フリマアプリの出品ページなどを使って古物を取引する場合は、そのURLを届け出る必要があります。あわせて、サイト上に氏名(名称)・許可をした公安委員会・許可番号を、分かりやすい場所に表示することが求められます。この点は見落とされやすいので、ネット販売を予定している方は開設前に確認しておきましょう。詳しくはURL届出・行商のページをご覧ください。

⑤ 変更が生じたら期限内に届け出る

営業を始めたあとも、登録した内容に変更があったときは届出が必要です。氏名・住所・役員・管理者・古物区分・URL・行商の有無などは変更後14日以内(法人で登記事項証明書の添付が必要な場合は20日以内)。営業所の新設・移転・名称や所在地の変更は変更の3日前までの事前届出です。期限を過ぎると手続きが煩雑になるため、変更が決まった時点で早めに動きましょう。有効期限や変更届の考え方は有効期限・変更届で整理しています。

⑥ 「6か月ルール」に注意する

許可を受けたあと、正当な理由なく6か月以上営業を開始しない、または引き続き6か月以上休止すると、許可の取消し対象になります。「とりあえず取っておく」だけで長く動かないままにしておくのは避け、取得したら計画的に営業を始めましょう。なお、無許可営業には3年以下の拘禁刑または100万円以下の罰金といった罰則があります。ルールの全体像は無許可営業の罰則でも確認できます。

営業開始前チェックリスト:①標識(プレート)を掲示した / ②古物台帳を用意した / ③本人確認の手順を決めた / ④(ネット取引なら)URLを届け出て、サイトに許可番号等を表示した / ⑤変更届の期限を把握した / ⑥6か月以内に営業を開始する見通しがある。

まとめ

許可が下りてからの実務は、難しいものではありませんが、標識・台帳・本人確認・URL届出・変更届と、押さえるべき点が分かれています。営業を始める前にこのチェックリストで一度整理しておけば、あとから慌てることがありません。取得後は、税務面の手続き(開業届など)も並行して進めておくと、事業のスタートがスムーズです。

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